私はまた東京を彷徨っている。友達に理解してもらおうとして。
ノーム(Noam Chomsky)、この街にあなたの話を聞く人はいるのだろうか?
I am once again rambling in Tokyo, seeking for some understanding from my friends.
Noam, is anyone listening to you in this city?
キャスト
Denis Cordier, Alex Vergus, Takumi Fujiya, Natsuko Narabe, Ryu Hattori
スタッフ
監督: Denis Cordier
カメラ: Stephane Leroux, Takumi Fujiya, Takuya Fukui
監督からのメッセージ
東方ランブリングの第3話目は、これまでよりもう少し野心的に取り組もうと思っていました。
今回はこれまでのものと比べると、台詞も多く、テーマ自体にもより挑戦を試みました。
このシリーズのコンセプトは、外国人として東京に暮らす自分が、
日々の生活の中で感じたものを伝えることです。
東京と、そこで暮らす人々の異なる表情を主観的に捉えてみました。
第1話は、“場所”についての物語。登場する各ロケーションは、
私の日本での生活の中での特別な出来事、思い出と結びついています。
第2話目での試みは、東京の街中に溢れる“音”を、妻に見捨てられた、
崖っぷちにいるある男の内的な動揺とシンクロ、リンクさせています。
そして第3話目では、東京にいて私が感じていることを題材にしました。
私には東京の人々は、世界中の他の都市と同様、世界の大きな変化、
向かってくる人類の脅威に対してまるで無頓着であるように感じます。
心配性なのかもしれませんが、私にとって環境の悪化、核戦争や原子力事故への脅威、
富の集中(格差社会問題)などは、日々全ての人々に影響を与える重要な問題です。
しかし人々はこれらの問題にほんの少ししか注意を払っていないように思えます。
だからこそ、私が感じるこのかすかな疎外感や感情を、今回の作品中で表現したいと感じました。
東方ランブリング第3話をより理解して頂くために、まずはノーム・チョムスキーについて紹介させて下さい。
チョムスキーは 20世紀の言語学界に革命を起こした、世界的に有名なアメリカの言語学者です。
彼はまた人権問題活動家であり、社会評論家で、哲学者でもあります。
私はこれまでの20年間、彼の著作や活動を追い続け、彼の思想は私の人生に大きな影響を与えてきました。
チョムスキーは、以前こう言っていました。
これまで彼は、世界中の都市を言語学の会議で訪問する際、
政治的問題についても言及する機会を主催者に設けてもらっていました。世界中のどこででも。
しかしながら、唯一日本だけが、「聴衆の興味に欠ける」という理由でこの申し込みを拒んだのだ、と。
私のつたない声を通してかも知れませんが、
この作品が、チョムスキーの思想を日本に伝えるきっかけになれれば幸いです。




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